イラガの幼虫
庭で見かけたイラガの幼虫

庭木に毛虫を見つけても、すぐに庭全体へ薬剤を散布する必要があるとは限りません。

最初に確かめたいのは、虫の名前よりも「人に触れる危険があるか」「木がどの程度食害されているか」「一部の枝だけか、庭全体に広がっているか」という三点です。

なかでも、ツバキやサザンカに付くチャドクガ、さまざまな広葉樹に付くイラガ類、竹や笹に付くタケノホソクロバには注意が必要です。種類が分からない毛虫は素手で触らず、子どもやペットを近づけないようにしてください。

このページでは、東京・練馬区を拠点に庭木を手入れする植木屋・庭師草庵が、実際の庭仕事で見かけた害虫を写真とともに紹介します。虫の姿だけでなく、付いていた庭木、葉の食べられ方、幹や枝に残る変化にも目を向け、駆除が必要な場合と、しばらく観察できる場合を分けて考えます。

庭木に毛虫を見つけたとき、最初に知っておきたいこと

・毛がある虫がすべて毒を持つわけではありません。

・反対に、見た目だけで毒の有無を判断するのも危険です。種類が分からないときは触らないでください。

・チャドクガは生きた幼虫だけでなく、卵塊を覆う毛、脱皮殻、死骸、成虫に残った毒針毛にも注意が必要です。

・幼虫が小さく葉裏に集まっている段階は、広く分散した後より被害を抑えやすい時期です。ただし、毒毛虫を無理に自分で取ることは勧めません。

・剪定は害虫の発生を完全に防ぐ方法ではありません。枝葉の重なりを整理すると葉裏や幹を確認しやすくなり、発生箇所を早く見つけやすくなります。

・薬剤を使う場合は、庭木と害虫の組み合わせに登録のある農薬を選び、製品ラベルの希釈倍率、使用回数、使用方法、防護装備を守る必要があります。

虫の名前が分からなくても、庭木に残る跡から探せます

庭で害虫を探すとき、虫そのものがすぐ見つかるとは限りません。
葉の裏、枝の付け根、幹の根元、地面に落ちた糞などを見ると、被害の種類を絞り込めます。

葉の表面が白く透けている

幼齢の毛虫やハバチ類が、葉裏から表皮を残して食べている可能性があります。被害葉の裏側を、触れない距離から確認してください。
チャドクガの幼虫も小さい時期には集団で葉を食べます。

葉の縁から大きく食べられている

成長した毛虫、イモムシ、ハバチ類、コガネムシ類などが考えられます。葉の下に比較的大きな糞が落ちていれば、大型の幼虫が隠れていることがあります。コガネムシ系のフンは小さくても少し細長いです。

葉に細かな白い斑点が増え、裏に黒い点がある

ツツジやサツキではグンバイムシの被害が疑われます。葉裏で吸汁し、黒い排泄物が見えることがあります。

葉や枝がべたつき、黒く汚れている

カイガラムシやアブラムシなどの吸汁性害虫が関係し、その排泄物をもとに「すす病」が生じている場合があります。黒い部分だけを拭くのではなく、枝や葉裏に原因となる虫がいないか確認します。

枝や幹の根元に木くずのようなものが出ている

カミキリムシ類、キクイムシ等の幼虫が幹の内部を食害している可能性があります。木くずと虫の排泄物が混じった「フラス」が継続して出る場合は、葉の虫食いより木への影響が大きくなることがあります。

新しい枝に白い綿や泡のようなものが付く

白い綿状の分泌物で覆われるアオバハゴロモの幼虫や、泡の中に潜むアワフキムシ類などが考えられます。見た目が似ていても虫の種類と影響は異なります。

触らない方がよい庭木の毛虫

チャドクガ|ツバキ・サザンカ・チャ類・シャラ

チャドクガは、東京の住宅の庭でも特に注意したい毛虫です。ツバキ、サザンカ、チャなどツバキ科の葉に付き、若い幼虫は葉裏に並ぶように集まって食害します。

問題は葉を食べることだけではありません。微細な毒針毛が皮膚に付くと、強いかゆみや赤い発疹を起こすことがあります。幼虫がいなくなった後も、枝葉に残った脱皮殻や死骸、卵塊を覆う毛などに注意が必要です。

春から初夏と、夏の終わりから秋にかけて見られることが多い虫ですが、発生時期はその年の気温や地域で前後します。ツバキやサザンカの下を通るとき、剪定や落ち葉掃除をするときは、葉裏を先に確認してください。

ツバキの葉に集まるチャドクガの幼齢幼虫
チャドクガ幼齢幼虫

ツバキの葉裏に付いたチャドクガの卵塊
チャドクガの卵塊
庭木の近くで確認したチャドクガの成虫
チャドクガの成虫

イラガ類|モミジ・カキ・ウメ・サクラ・カシ・ヤマボウシ・コナラ・レッドロビン・ジューンべリーなど

イラガ、アオイラガ、ヒロヘリアオイラガなどは、緑色を基調とした幼虫が多く、体にある棘へ触れると鋭い痛みを感じます。5月~10月頃まで、年1.2回発生。カキ、モミジ、ウメ、サクラ、カシ、ヤマボウシなど、さまざまな庭木で見かけます。

小さい時期には葉裏にまとまっていることがあります。剪定中に葉をつかんだときや、庭木の下を通ったときに触れてしまいやすいため、庭木を手でかき分ける前に葉の表裏を見てください。

モミジなどの庭木に付くイラガの幼虫
イラガの幼虫
庭木の葉に付いたアオイラガの幼虫
アオイラガの幼虫
緑色のヒロヘリアオイラガの幼虫
ヒロヘリアオイラガの幼虫

タケノホソクロバ|竹・笹類

竹や笹の葉を食べる小型の幼虫です。集団で発生することがあり、幼虫の毒針毛に触れると皮膚炎を起こすことがあります。

笹の中へ手を入れる作業や、竹垣まわりの剪定、刈り取った竹葉の片付けでは、虫が見えなくても肌の露出を避けた方が安全です。

竹の葉を食べるタケノホソクロバの幼虫
タケノホソクロバの幼虫

マツカレハ|クロマツ・アカマツ・ヒマラヤスギなど

マツカレハの幼虫は、クロマツやアカマツ、ヒマラヤスギなどの針葉を食べます。背中に毒針毛があり、触れると痛みや皮膚症状を生じることがあるため注意が必要です。

若い幼虫と成長した幼虫では姿がかなり異なります。幹を上下することもあるため、松の葉だけでなく幹や樹皮の割れ目も確認します。

松の葉に付くマツカレハの若齢幼虫
マツカレハ若齢幼虫 
松の幹で確認したマツカレハの幼虫
成長したマツカレハの幼虫

毛虫に触れた、刺された可能性があるとき

チャドクガなどの毒針毛が皮膚に付いた可能性があるときは、患部を掻いたり、こすったりしないでください。こすると毒針毛を皮膚へ広げるおそれがあります。

衣類にも付いている可能性があるため、周囲へ毛を飛ばさないよう注意して着替えます。皮膚に残った毛は粘着テープなどで静かに取り除き、その後、流水でよく洗います。

強いかゆみ、痛み、広い範囲の発疹などがある場合は、皮膚科などの医療機関へ相談してください。目に入った場合や、息苦しさなど強い症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

このページは庭木管理のための一般的な情報です。診断や治療については医療機関へご相談ください。

庭木の葉を食べる主な害虫

毛虫やイモムシは、見た目が大きくても一匹だけで木への影響が小さいことがあります。反対に、小さな幼虫が集団で新葉を食べ、短期間に葉を減らすこともあります。虫の大きさだけでなく、数と食害の広がり、庭木の樹勢を見て判断します。

チュウレンジハバチなどのハバチ類|バラ・ツツジ類

バラやツツジ類の葉を集団で食べ、気付いたときには葉が大きく減っていることがあります。年数回発生する。1~2センチくらいでしょうか。幼虫は毛虫に似ていますが、ハチの仲間です。

バラの葉を食べるチュウレンジハバチの幼虫
チュウレンジハバチ
ツツジの葉を食べるハバチ類の幼虫
ハバチ

モンクロシャチホコ|サクラ・ウメ・モモ・カエデなど

サクラやウメなどで集団発生し、成長すると食べる量が増える毛虫です。6月~9月に発生。老熟幼虫は紫黒、老齢幼虫は暗紫赤、毛がある。

学校や公園のサクラでも見かけます。枝の下に黒っぽい糞が多く落ちているときは、頭上の葉を確認してください。

サクラの葉を食べるモンクロシャチホコの幼虫
モンクロシャチホコの幼虫

マイマイガ|サクラ・ツツジ・クヌギなど多くの樹木

多くの樹木を食べる大型の毛虫です。成長すると庭の中を移動し、発生した木以外で見つかることもあります。見た目だけで毒の有無を決めず、素手では触らないようにします。

庭木の葉に付いたマイマイガの幼虫
マイマイガの幼虫

ミノウスバ|マサキ・マユミ・ヒサカキなど

春にマサキやマユミ、ヒサカキなどの新しい葉を集団で食べることがあります。幼虫が小さくまとまっている段階で被害枝を確認できれば、広がる前に対応しやすくなります。

マサキの葉を食べるミノウスバの幼虫
ミノウスバの幼虫

サンゴジュハムシ|サンゴジュ

成虫と幼虫の両方がサンゴジュの葉を食べます。新葉に穴が増え、葉が傷んで見えることがあります。虫が小さいため、葉の表だけでなく裏側も確認します。

サンゴジュの葉を食べるサンゴジュハムシ
サンゴジュハムシの成虫

サンゴジュハムシ

サンゴジュの新葉を食べるハムシの幼虫
サンゴジュハムシの幼虫

サンゴジュハムシの幼虫

コガネムシ類|さまざまな庭木・果樹

ドウガネブイブイ、アオドウガネ、マメコガネなどの成虫は、庭木や果樹の葉を食べます。一匹では大きな被害にならなくても、多数集まると葉が目立って減ることがあります。

ドウガネブイブイ
ドウガネブイブイ

ドウガネブイブイ

銅色をしたコガネムシです。食害量も大きいです。果実や庭木の葉を食害します。どうやら食事中のようです

アオドウガネ
アオドウガネ

アオドウガネ

近年よく見かける甲虫、被害が大きいようです。
シャラ、ウメ、マキなど多くの庭木の葉を食べます。
体色は濃緑色

アオドウガネの食害例
アオドウガネによるのマキの食害

アオドウガネに食べられたマキの食害例。
食べられた所は茶色くなり醜くなります。

マメコガネ
マメコガネ

本来は大豆や小豆などのマメ類を食害しますが、樹木も食害します。6月~9月に年1回の発生。

大型のイモムシ・シャクトリムシ類

オオミズアオ、モモスズメ、サザナミスズメ、キイロスズメ、コスズメ、トビモンオオエダシャク、ウメエダシャクなど、大型の幼虫を庭で見かけることがあります。

大きな虫が一匹いるだけで、木を枯らすほどの被害とは限りません。どの庭木に付き、葉がどこまで減っているか、人が触れやすい場所かを見て対応を考えます。

オオミズアオの幼虫
オオミズアオの幼虫

オオミズアオの幼虫

モミジ、ウメ、ナラ類など食害。5月~6月、8月~9月の年2回発生。老齢幼虫はなかなかでかいです 。攻撃すると威嚇してきます。

モモスズメの幼虫
モモスズメの幼虫

モモスズメの幼虫

ウメ、サクラ、モモなどを食害。
全身にはザラザラした白点があります。

サザナミスズメ
サザナミスズメの幼虫

サザナミスズメの幼虫

こちらもクチナシの葉などを暴食する大型の芋虫。私はスズメガの幼虫類は嫌いです。老齢幼虫になるとかなり大きくなり、知らない間に作業服に付いていたりとても気持ち悪いです

キイロスズメの幼虫

キイロスズメ

9月~10月発生。サワラに絡まっていたヤマノイモの葉を食べていました。
老齢幼虫らしくかなり大きく気持ち悪かったです。

コスズメガの幼虫
コスズメガの幼虫

コスズメガの幼虫

ヤブガラシなど食害。スズメガの幼虫の仲間は老齢幼虫は結構でかいです。
目立つのか鳥や蜂に捕食も良くされているように思えます

トビモンオオエダシャク
トビモンオオエダシャク

トビモンオオエダシャク

大型のシャクトリムシ。枯れ枝の擬態を取るので見つけにくいです。モミジ、サクラ、クヌギなど多数食害。
悪戯攻撃するとたまに挑んできます。私はツバキやスダジイ等に付いているのも確認しています。

ウメエダシャク
ウメエダシャク

ウメエダシャク

黒色野の地に橙黄色班のあるシャクトリムシです。年1回発生。ウメ、モモ、アンズ、サクラ等食べます。

葉や枝の汁を吸う庭木の害虫

葉裏に寄生して吸汁し、葉の表に細かな白いかすり状の斑点を生じさせます。葉裏の黒い点も見分ける手掛かりです。夏に葉色が悪く見えるツツジやサツキでは、葉裏を確認します。

グンバイムシ|ツツジ・サツキなど

葉裏に寄生して吸汁し、葉の表に細かな白いかすり状の斑点を生じさせます。葉裏の黒い点も見分ける手掛かりです。夏に葉色が悪く見えるツツジやサツキでは、葉裏を確認します。

ツツジの葉裏にいるグンバイムシ
グンバイムシ

グンバイムシ

観にくいですが写真中央にいます。ツツジ、サツキの葉の裏に寄生して吸汁します。
タール状の黒い点はグンバイムシの糞です。

カイガラムシ類|モチノキ・ゲッケイジュ・柑橘類など

枝や葉に付いて樹液を吸い、数が増えると木を弱らせます。排泄物をもとにすす病が発生し、葉や枝が黒く汚れることもあります。

種類や成長段階によって薬剤が効きやすい時期が異なるため、硬い殻が目立つ成虫だけを見て対処を決めず、発生範囲と新しい幼虫の時期を確認します。少数なら物理的に除去できる場合もありますが、多数の枝に広がっているときは剪定と今後の管理を合わせて考えます。

イセリアカイガラム
イセリアカイガラム

イセリアカイガラム

みかんなどに付くカイガラムシです。
白綿状の卵のうをもつ大型のカイガラムシです。
大発生すると吸汁害のため樹勢が衰えます。
写真のものはナンテンについていました。
大天敵 のべダリアテントウ虫がいいるとかなり捕食してくれます。

ルビロウカイガラムシ
ルビロウカイガラムシ

ルビロウカイガラムシ

見にくいですが小豆色をし白点のような模様もありまり4ミリほどです。
モチノキや月桂樹、柑橘系などでみかけます。
新梢などに寄生して吸汁します。スス病を併発します。
葉の黒い部分はスス病です。
取り除くのがベストですが大量発生となると難しいので枝ごと取り除いてください

オオワラジカイガラムシ
オオワラジカイガラムシ

オオワラジカイガラムシ

大型で介殻をもたないカイガラムシ。
自由に移動し5,6月ごろ見かけます

アオバハゴロモ|さまざまな広葉樹

幼虫は白い綿のような分泌物に覆われ、新しい枝へ群生して吸汁します。白いものだけを見て病気と決めず、中に小さな幼虫がいないか確認します。

新梢に付くアオバハゴロモの幼虫
アオバハゴロモ

アオバハゴロモ

広葉樹の新梢や細い緑枝に群生し吸汁。5月~7月に発生。成虫はたてに閉じた淡緑色の三角形をしています

マツアワフキ|松類

松の若い枝に泡状の分泌物が付き、その中に幼虫が潜んで吸汁します。泡がある枝の広がりと、松全体の葉色や勢いを確認します。

松の若枝に付くマツアワフキの泡
マツアワフキ

カメムシ類|果実や新しい枝葉

ツヤアオカメムシ、チャバネアオカメムシなどは、果実や植物の汁を吸います。庭に飛来した一匹だけなら、庭木全体への薬剤散布が必要とは限りません。果樹への被害や発生数を確認して判断します。

ツヤアオカメムシ
ツヤアオカメムシ

ツヤアオカメムシ

チャバネアオカメムシ
チャバネアオカメムシ

チャバネアオカメムシ

アカスジキンカメムシ
アカスジキンカメムシ

アカスジキンカメムシ

幹や枝の内部を食べるカミキリムシ類

ゴマダラカミキリ・キボシカミキリ・ルリカミキリ

カミキリムシ類の幼虫は「テッポウムシ」と呼ばれ、枝や幹の内部を食べます。成虫の姿が見えなくても、幹の穴、木くず状のフラス、樹液、枝枯れなどが発見の手掛かりです。

ゴマダラカミキリはさまざまな樹木、キボシカミキリはイチジクなど、ルリカミキリはベニカナメモチやレッドロビンなどで見かけることがあります。内部の食害は外から範囲を判断しにくいため、フラスが続く場合や枝が急に弱った場合は早めに木全体を確認します。

ゴマダラカミキリ
ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ。もっとも普通に見られます。白樺などによくみかけます。幼虫はテッポウムシと呼ばれる虫です。樹木から木屑を見かけた時は要注意です。

キボシカミキリ
キボシカミキリ

キボシカミキリ

イチジク特有のカミキリムシです。ゴマダラカミキリは黒っぽく背面に白い点がありますがこちらは背面には黄色い斑点があります。こちらもよく見かけます。

ルリカミキリ
ルリカミキリ

ルリカミキリ

小型のカミキリムシです。ベニカナメモチやレッドロビンなどに産卵したりします。

ルリカミキリの被害例
ルリカミキリの被害例

ルリカミキリの被害を受けたベニカナメモチ

クビアカツヤカミキリが疑われるとき

クビアカツヤカミキリは、サクラ、ウメ、モモなど主にバラ科の樹木へ被害を及ぼす特定外来生物です。首の部分が赤い成虫や、樹幹から大量のフラスが出ているなど疑わしい状態を見つけた場合は、生きたまま運んだり飼育したりせず、自治体や公的な案内を確認してください。

似た昆虫もいるため、写真だけで安易に断定せず、発見場所、樹種、フラスの状態を記録することが大切です。

草庵が東京の庭仕事で出会った、そのほかの虫

庭には、庭木を食べる虫だけでなく、それらを捕食する虫、花粉を運ぶ虫、一時的に休んでいる虫もいます。「虫がいる」という理由だけで、庭全体を一律に消毒すると、庭の中で保たれている関係まで崩すことがあります。

現在のページにある次の写真は、草庵が実際の庭仕事で出会った記録として残しています。

ヒメシロモンドクガ
ヒメシロモンドクガ

ヒメシロモンドクガ

かなりの雑食性。長毛と背面が白くて目立つ叢毛をもった4センチばかりの毛虫。6~7月、9月~10月の年二回発生 。私はツツジ類、ウメなどで見かけます。

シャチホコガ
シャチホコガ

シャチホコガ

モミジ。ウメなど食害。5月~7月。9月の年2回発生。私の見た感じではフォルムはなかなかかっこいいです

クビワシャチホコ
クビワシャチホコ

クビワシャチホコ

たぶんクビワシャチホコだと思います。
イロハモミジに付いていました。なかなか種類の判断は難しいです。

スジモンヒトリ
スジモンヒトリ

スジモンヒトリ

こちらは足が速く、毛むくじゃらの毛虫のスジモンヒトリです。ザ・毛虫な感じですが毒はありません。
雑食性でちらちら見かけますが大発生は見かけません。

スミレ類を食害

ツマグロヒョウモン
ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモン

スミレを食害する。ビオラやパンジーなども食べるようです。
近年良く見かけます。見た目は派手ですが刺す訳ではありません。しかしこちらも気持ち悪いです

ヤブガラシ・ヤマイモ等

ブドウスズ
ブドウスズ

ブドウスズ

ブドウスズメの幼虫と思いますが判りません。
ヤブガラシを食べていました。スズメガの仲間も庭でよく見かけ種類も多いいです。

マツ・スギ類

クロスズメ
クロスズメ

クロスズメ

こちらも松につく芋虫のクロスズメの幼虫です。6月~9月に発生。擬態がうまく松葉にいると気がつきにくいです。

スギドクガ

スギドクガ

スギドクガ

こちらはスギドクガ。緑色に白い縞があります。年2回発生。スギ、サワラ、ヒマラヤスギなどに付きます。ドクガと名が付いておりますが刺さないようです。

マツノミドリハバチ
マツノミドリハバチ

マツノミドリハバチ

観にくいですが若葉の元辺りにいます。マツノミドリハバチでしょうか?
初めて見かけました。密集してついていました。
気になる方はご用心を。

フジ類

ウンモンクチバ
ウンモンクチバ

ウンモンクチバ

ウンモンクチバもしくはトモエガの幼虫かと思います。
フジについていました。フジ、ハギ、エニシダなどを食害します。
大発生はみかけません

カシ類

ビロウドハマキ
ビロウドハマキ

ビロウドハマキ

やや緑色を帯びた淡黄色で少し白い毛が生えています。
数枚の葉を糸でつづり中に潜んでいます。大量発生はしないようです。
カシ類やモミジなどにつきます。こちらはレッドロビン(西洋カナメモチ)についていました

ツマキシャチホコ
ツマキシャチホコ

ツマキシャチホコ

ブナ科の木の葉を食べます。
こちらはウバメガシを食べていました。
なかなか派手な色合いです

セダカシャチホコ
セダカシャチホコ

セダカシャチホコ

中々でかいセダカシャチホコの幼虫です。アラカシを食べていました。大きい物はフンも大きく見つけやすいです。
大繁殖は見かけません。

ヒサカキ類

ホタルガ
ホタルガ

ホタルガ

ヒサカキを食害する。年2回発生。若齢幼虫は葉肉のみ食べるので、食痕は黄色い斑紋となって現れる

サワラ類

クロクモエダシャク
クロクモエダシャク

クロクモエダシャク

サワラの木についていました。ヒノキなどを食害します。
非常に葉に似て見事な擬態です

ヤマモモ

リュウキュウキノカワガ
リュウキュウキノカワガ

リュウキュウキノカワガ

ヤマモモを剪定するとよく見かけます。緑色の芋虫でヤマモモに付きます。
なかなか見つけにくいですが数がいると葉を結構食べられます。
個体差があるようで明るい緑色した物もいます。

マダラツマキリヨトウ
マダラツマキリヨトウ

マダラツマキリヨトウ

シダ類の葉を食べます。葉に溶け込んでなかなか見つけにくく見事な保護色です

ウコンカギバ
ウコンカギバ

ウコンカギバ


初めて見かけました。シイの木で見つけました。
普段はアカガシなどにつくそうです。

庭木の害虫対策は「予防・発見・判断・防除」の順で考えます

1.付く可能性のある虫を庭木ごとに知る

ツバキやサザンカならチャドクガ、松ならマツカレハ、サンゴジュならサンゴジュハムシというように、庭木の種類によって注意する害虫がある程度決まります。庭にある木の名前が分かると、観察する季節と場所を絞りやすくなります。

2.葉裏・枝の付け根・幹の根元を定期的に見る

被害が大きくなってから庭全体を消毒するより、卵や小さな幼虫がまとまっている段階で発見し、発生箇所だけに対処する方が、作業範囲と周囲への負担を抑えやすくなります。

3.虫の数だけでなく、人との距離と木の状態を見る

玄関脇、物干し場、通学路に面した生垣、子どもが遊ぶ場所では、少数でも毒毛虫への早い対応が必要です。一方、人が触れにくい場所に無毒の幼虫が一匹いるだけなら、木の状態を見ながら経過を観察できることもあります。

4.必要な枝だけを整理する

害虫が付いた葉や枝を安全に除去できる場合は、発生箇所を枝葉ごと取り除く方法があります。また、混み合った枝を適切に整理すると、次回から葉裏を確認しやすくなります。

ただし、害虫を減らすために木を強く切ればよいわけではありません。強すぎる剪定は樹形を崩し、木の勢いを乱すことがあります。花芽、木の性質、庭での役割まで見て、切る枝と残す枝を分けます。

庭木の剪定方法と料金については庭木の剪定料金と施工事例」をご覧ください。

5.薬剤は必要なとき、必要な場所へ使う

薬剤散布を行う場合は、対象となる庭木と害虫に登録のある農薬を選び、ラベルに書かれた使用方法を守ります。
住宅地では、人、ペット、洗濯物、車、隣家の庭、通行人、学校や通学路などへの飛散にも配慮が必要です。

風の強い日を避け、対象となる範囲を必要最小限にし、周囲へ事前に知らせるなど、効かせることと同じくらい安全に使うことが大切です。

6. 生物で駆除をしてもらう

生物的駆除もなかなか効果的です。鳥や益虫あたりがそうです。
都市部での鳥ではシジュウカラ、モズ、ムクドリ、ウグイス、ホトトギスなどが優秀かと思います。
特に繁殖期には中々役に立ちます。
スズメやメジロも食べなくはありませんが、彼らは木の実や穀物が主食です。

昆虫ではトンボ、クモ、カマキリ、テントウムシなどといった益虫と呼ばれる虫達です。
ただし薬剤散布をしますとこの益虫達にも影響が出ますのでご注意ください。

季節ごとに見ておきたい庭木の場所

落葉樹は枝や幹を見やすい時期です。枯れ枝、幹の穴、古いフラス(木くずと虫の排泄物が混じった木くず)、枝に残った卵などを確認します。常緑のツバキやサザンカでは、葉裏に卵塊がないかを、触れずに観察します。

春から初夏

新葉が展開すると、チャドクガ、ハバチ類、ミノウスバ、カイガラムシ類などの被害が目立ち始めます。葉が透ける、縁から食べられる、新芽がべたつくといった小さな変化を見逃さない時期です。

葉裏のグンバイムシ、アオバハゴロモ、コガネムシ類、カミキリムシ類、イラガ類などを確認します。枝葉が茂って見通しが悪い庭では、虫そのものより、糞や食痕、フラスを手掛かりに探します。

夏の終わりから秋

チャドクガの次の世代、イラガ類、モンクロシャチホコなどが目立つことがあります。落ち葉掃除や剪定の前に、頭上と葉裏を確認してください。

発生時期は地域、気温、庭木の状態によって前後します。この季節表は目安としてご覧ください。

自分で対処せず、植木屋へ相談した方がよい状態

次のような場合は、無理に枝葉へ触れず、庭木の手入れを行う専門家へ相談する方が安全です。

・毛虫の種類が分からず、毒がある可能性を否定できない

・チャドクガやイラガ類が玄関、窓、物干し場、通路の近くにいる

・毛虫が木全体へ広がり、枝を揺らさずに除去することが難しい

・脚立や高枝切りばさみが必要な高さに発生している

・子どもやペットが触れる可能性がある

・幹からフラスが続けて出ている、枝枯れや樹勢低下が見られる

・薬剤を使うべきか、剪定で発生箇所を除くべきか判断できない

庭師草庵では、虫を見つけたという理由だけで、すべての庭木へ同じ処置をすることは考えていません。
人への危険、木の種類、食害の範囲、庭での位置、今後の枝の伸び方を見て、被害枝葉の除去、必要な剪定、これからの管理方法を考えます。

庭師草庵は東京都練馬区を拠点に、練馬区、杉並区、中野区、武蔵野市など東京都内を中心に庭木の剪定や庭の手入れに伺っています。
近県については、作業内容と場所に応じてご相談を承ります。

単に毛虫をいなくするだけでなく、その木を今後どのように残すか、毎年同じ場所で発生しにくいよう何を見ていくかまで含めて庭木を拝見します。

庭師草庵の庭仕事・サービス案内

繋がらない場合、メールでお願いいたします。03-3921-6510受付時間 9:00-18:00 [ 日・祝除く ]

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庭木の害虫・毛虫についてよくあるご質問

毛が生えている毛虫は、すべて毒を持っていますか?

いいえ。毛が目立っても人体へ強い毒性を示さない種類がいる一方、チャドクガ、イラガ類、タケノホソクロバ、マツカレハなど、触れない方がよい幼虫もいます。見た目だけで安全と判断せず、種類が分からない毛虫には触らないでください。

チャドクガがいなくなれば、枝や落ち葉に触れても大丈夫ですか?

すぐに安全とはいえません。チャドクガの毒針毛は、脱皮殻、死骸、卵塊を覆う毛などにも残ることがあります。発生していた枝葉や木の下を片付けるときも、毒針毛を飛散させない注意が必要です。

庭木を剪定すれば、毛虫は発生しなくなりますか?

剪定だけで害虫の発生を完全に防ぐことはできません。ただし、混み合った枝を木の性質に合わせて整理すると、葉裏や幹を観察しやすくなり、卵や若い幼虫、食痕を早期に見つけやすくなります。害虫予防だけを目的に強く切りすぎないことも大切です。

毛虫を見つけたら、すぐに消毒した方がよいですか?

必ずしも庭全体の消毒が必要とは限りません。虫の種類、人への危険、発生範囲、庭木の状態を確認し、被害枝葉の除去、捕殺、剪定、薬剤散布などから適した方法を選びます。薬剤を使用するときは、対象の庭木と害虫に登録された製品をラベルどおりに使用してください。

庭木の害虫駆除を自分で行ってもよいですか?

毒のない種類と確認でき、手の届く低い位置に少数だけいる場合は、手袋や道具を使って対処できることがあります。毒の有無が分からない、高い場所にいる、広範囲に発生している、人が頻繁に通る場所にいる場合は、無理に触らず専門家へ相談してください。

毛虫に刺されたら、どうすればよいですか?

患部を掻いたりこすったりせず、粘着テープなどで付着した毒針毛を静かに取り除き、流水で洗います。強いかゆみや痛み、広範囲の発疹がある場合は医療機関へ相談してください。目に入った場合や息苦しさなどがある場合は、速やかに受診してください。

虫の名前が分からなくても、植木屋へ相談できますか?

はい。虫名が分からなくても、付いている庭木、葉の食べられ方、発生している高さと範囲などから確認します。「庭木の剪定と一緒に見てほしい」というご相談でも構いません。

虫を減らすことより、庭に必要な手入れを考える

庭木の葉を食べる虫が一匹もいない庭は、自然な庭とはいえません。虫を食べる鳥やほかの昆虫も含め、多くの生きものが庭の中で関わっています。

だからといって、人に触れる毒毛虫や、木を弱らせるほど増えた害虫を放置するわけにもいきません。

大切なのは、虫を見つけたら一律に消毒することではなく、人への危険と木への被害を見分け、必要な場所へ必要な手だけ入れることです。

切った方がよい被害枝。

軽く枝を整理して、次の発生を見つけやすくする木。

薬剤を検討した方がよい状態。

今は大きく手を入れず、観察できる木。

庭師草庵は、害虫だけを見るのではなく、その木をこれから庭にどう残していくかまで考えて手入れします。

執筆者について

庭師草庵の代表
庭師草庵の代表

東京の植木屋・庭師草庵

東京都練馬区を拠点に、練馬区、杉並区、中野区、武蔵野市をはじめ東京都内で、庭木の剪定、庭づくり、竹垣、生垣などの庭仕事を行っています。庭木をただ小さく切るのではなく、庭の中で残す枝、整える枝、今は触らない枝を見分け、数年先の姿を考えることを大切にしています。

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参考にした公的情報

東京都環境局「殺虫剤樹木散布編」

・世田谷区「チャドクガについて」

・農林水産省「住宅地等における農薬使用について」

・環境省「クビアカツヤカミキリの関連情報」