当方での庭づくりの理念と庭作品

庭師草庵の庭づくり

庭づくりでは自然美を追求した庭づくりを目指し、お客様のイメージを形象化できるように心懸けております。
自然美といっても自然の美しさを庭に取り入れることであって、森の一部だけをそのまま庭に持ち込む感じではありません。

庭師の伝統的な技術を元に、先入観にとらわれず今の時代に合わせ、アイデア、熱意をもって作庭させていただいております。
近年の庭は狭いスペースになり、鑑賞と実用など多様化されつつありますが、その限られた空間でも自然の美しさを表現し、既存の物も使いながら自然の中にいるような錯覚を与え、癒すくつろぎの場所を提供出来るようベストを尽くしております。
お客様の声に耳を傾け、設計者がお客様の立場になって考えてこそ良い庭ができあがりますので 、お客様も何かお気づきの際はお気軽にご相談ください。
難しい条件づけをされてもそれをどう突破するか創意工夫をこらすことで意外な創造性が発揮できたりするので楽しくもあります。
設計者自ら打合せから施工まで対応いたしますので、施工途中でのご変更などでもお気軽にご相談ください。
植木の剪定を変えるだけでもお庭が違って見えますので「植木の手入れ」もお気軽にご連絡ください。

庭つくりは庭のデザインや材料選びなど工事前から時間がかかるため植木の手入れの繁忙期は避け、主に1月~4月位におこなっております。
施主様の希望などお聞きするために打ち合わせなどに幾度かお伺いすることになりますのでご理解のほど宜しくお願い致します。

新築のお庭のデザイン施工、現在のお庭のリフォーム、他に植木の植栽、移植や生垣や竹垣、石垣に土塀などの自然素材の垣根や目隠しなどの普及にも力を入れておりますのでどうぞお気軽にご連絡ください   (「花木や茶花」といった植木は一本からでも植栽いたします!)

当方デザインの庭の一部を紹介

個人邸での当方施工の主な庭の作品例です。近年は作る機会も減りましたが参考にしていただければ幸いです。

既存の燈籠、伽藍石の水鉢を使った茶庭の例。かなりスペースが限られています。
役石や飛び石などほとんどが既存の物となっております。
手水鉢には自然石に水穴を掘ったりくぼみを利用したものや創作品など色々な物があります。
こちらは伽藍石に水穴を掘ったものです。


茶庭では詫びの趣を持った材料が好まれますが、お客様の好みで選んで良いと思います。
植栽では茶庭なので香りの強い樹木や作り木は避けています。
内露地などは少し山深く見せたいのですが住宅事情もありなかなか難しい所です。

こちらの庭ではアラカシ、イロハモミジ、ツバキ、ニシキギ、アセビなど、下草にはお客様からご希望があったトクサ、セキショウ、シダ、ツワブキなどを使用しております。
ご希望の樹種などがあるときはお気軽にご相談ください。
茶庭ではコケなどもよく使われます。こちらはもともとあった地ゴケです。私も好きでよく使いますが、風通しがよく、乾燥しがちな場所では難しい様です。

蹲踞周りは見た目、使いやすさも求められるため神経を使います。
植栽や石の配置など個々の力量、センスも問われる所となります。

茶庭は、何をどのような目的で動作をするのか知っている必要があり、美術的な感性と知識を持っていなければ施主様の期待に応えるのはなかなか難しい庭つくりです。
植木の手入は茶庭の手入れとなります。

細長いお庭です。樹木の間を既存の川石の飛び石を据えて庭を散策できるようにしてあります。
近年は飛び石など使用頻度がだいぶ減りましたが庭の趣には必要な場面もありますので是非使っていただきたい庭園材料です。
飛び石は大小の石を歩きやすいように並べ、石の景観も気にしながら据えていきます。

植栽にはアラカシ、ヤマボウシ、ヤマモミジ、ガマズミ、リョウブ、ヤマアジサイなど。
下草にはコケ、タマリュウ、ヤブコウジなどです。
隣がマンションのため境界には西洋ベニカナメモチの生垣がしてあります。
実生で生えた樹木も問題がなければ残してあります。
植木の手入れは自然風の手入れとなります。雑木の幹の美しさも出しています。
年二回ほど管理にお伺いしているためそれ程剪定しなくても植木の成長がだいぶ抑えられているようです。

台形のお庭です。既存の木を中心に数種類のモミジ、アラカシ、サンシュ、サワラ、ミツバツツジなど下草にはタマリュウ、スギゴケ、ヤブコウジなどが植えてあります 。
敷き石には川飛び石、甲州鞍馬石、あられこぼしには木曽石を使っています。
塀沿いの樹木は目隠しもかねているため常緑樹主体となっております。
植木の手入れは薄くなりすぎないように気をつけています。

水道、井戸、水周りの景。
立水栓には六方石、水受けは御影石の皿鉢形の物です 。
飛び石には石臼を使用しています。
水道周りは使いやすい様に樹木は少なめにしてあります。
庭づくりする上で生活の庭としての使い勝手はとても大事な要素でので
頻繁に使うところなどはよく考えて造園いたします。
井戸は元々あったものです。水中ポンプ式の物でしたが、壊れていたので手動式に変えてあります。

こちらは竹垣の施工例です。
玄関横が庭のため、人が入らないように作って欲しいとのことでした。
向かって左は人が入らない程度、右は目隠しに、とのことでした。
向かって左が四ツ目垣、右は立子に真竹を使った清水垣風となります。
木戸はオリジナルとなります。
垣根については竹垣を参考にしてください

既存の御影石を方形乱張りにした施工例。
御影石は加工しやすい石です。
ここでは幅の狭い玄関前の通路に水がたまる等の問題があったため
通路を以前より高く設置してあります。
垣根には大津垣を作りました。縦横で割り竹を編み込んでいて、仕上がりは非常にきれいです。

自然風の庭
東京都杉並区/小さな庭

小さなお庭です。ヒメシャラ、イロハモミジ、ハウチワカエデ、ツバキ、アラカシなどを植栽し、
景石には既存の三波石などを使いまとめてみた坪庭 です。
近年は景石を新たに入れることが少なくなっていますので、既存の物を使う事の方が非常に多いいです。
建物に囲まれて日差しも少ないため樹木の成長は遅いようです。
毎年手入れしていても植木も余り太らず、このような感じです。

東京都練馬区/井戸の景

燈籠
杉並区/燈籠の庭

春日形燈籠と植栽にはシュロチクと鉢植えのカンチクのみの小さなスペースの庭。
燈籠を据えるお客様は随分減りました。
この燈籠は6尺以上あり存在感があります。